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登録日:2012/04/22(日) 17 16 08 更新日:2023/03/23 Thu 17 06 47NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 2009WBC Shangri-La angela アニソン アルバムにだいたい入ってる シャングリラ 名曲 涙腺崩壊兵器 神曲 空耳 良曲 蒼穹のファフナー 「僕等は目指した Shangri-La」 「欲望は抑えきれずに」 「空想にまみれた『自由』を求め続けた」 「今なら言えるだろう ここがそう『楽園』さ」 「さよなら 蒼き日々よ」 「Shangri-La」とはangelaの楽曲で、TVアニメ『蒼穹のファフナー』のOPテーマ。 本項では、同アニメのEDテーマであり、angelaの楽曲である「Separation」及び「Proof」についても解説する。 「Shangri-La」 作詞:atsuko/作曲:atsuko、KATSU/編曲:KATSU/ 歌:angela TVアニメ『蒼穹のファフナー』のOPテーマ。 ■単体としての評価 『蒼穹のファフナー』を視聴したことのないアニオタの中にも、この曲を知っているという者は多いだろう。 『蒼穹のファフナー』がパチンコとタイアップした際にCMで用いられ、知名度を高めたのは記憶に新しい。 angelaの高い歌唱力とメッセージ性が視聴者の心を惹き付ける良曲あるいは神曲である。 ただし、カラオケでの難易度はかなり高い。 高得点をたたき出すにはそれなりの歌唱力が必要だろう…。 ■TVアニメ『蒼穹のファフナー』のOPテーマとして 単体での評価も高いこの曲だが、その真価は『蒼穹のファフナー』を視聴した者のみが味わえる。 歌詞が実はアニメ本編の内容を凝縮したかのような内容であり、本編での主人公たちが抱える葛藤を上手に表現していると気づく。 タイトルの「Shangri-La」とは、James Hiltonの小説「Lost Horizon」の中に出てくる楽園の名前である。 竜宮島を運営する計画の名前は「アーカディアンプロジェクト」(arcadiaは理想郷の意)である。 タイトル一つとっても、この曲が『蒼穹のファフナー』のテーマであることを示している。 もしこの項目を見ているアニオタで、『蒼穹のファフナー』本編を見ていない人がいるなら是非見てほしい。 この曲の本当の良さが理解できることは間違いない。 OP映像には、実は本編の重大なネタバレが存在する。 以下、ネタバレのためステルス。※本編未見の人は絶対に見ないでください OP冒頭にて、本編中に「いなくなる者」と「生き残る者」がはっきり区別できる。 島の映像を背景に、子供たちが順に現れるシーン。 「いなくなる者」は画面手前に姿が動いていく。(島から離れていく) 「生き残る者」は画面奥に姿が動いていく。(島に近づいていく) 「Separation」 作詞:atsuko/作曲:atsuko、KATSU/編曲:KATSU/ 歌:angela 「握りしめた 冷たい指 君は悲しく笑い」 「僕はかける言葉もなく 景色は滲む」 「始まれば いずれ終わる 奇麗事などいらない」 「せめて君を 温めたい」 「ほんの少しの時間を与えて 神様」 TVアニメ『蒼穹のファフナー』のEDテーマ。 本編中、ほとんどの話のEDテーマとしてこの曲とそのアレンジが使われた。 歌詞は、1番と2番で歌われる視点が変わっている。 1番が「残された者」の視点、二番は「いなくなる者」の視点であると言われる。 特にアレンジ「Separation[pf]」は二番の歌詞で描かれる。 つまり、「Separation [pf]」がEDに用いられる話は本編で誰かがいなくなる話である。 翔子然り、甲洋然り……本編の鬱描写と相まってatsukoの力強い歌が視聴者の涙腺を崩壊させる。 もしかして:処刑用BGM 単体での知名度は「Shangri-La」に劣るが、曲の内容は決して劣らないだろう。 「Proof」 作詞:atsuko/作曲:atsuko、KATSU/編曲:KATSU/ 歌:angela 「叶えるため 夢見る 叶えられず俯く」 「耳の奥で叫ぶよ 音にならぬ声」 「膝抱えてるよりも 生き急ぐのが真実」 「花の命も 儚すぎる光」 TVアニメ『蒼穹のファフナー』15話のEDテーマ。 真壁一騎がモルドバ基地にてマークザインを再生させて、真矢(と溝口さん)と再会するシーンで流れだす。 フェストゥムの問いかけ「あなたは…そこにいますか?」に呼応するかのような「存在」にテーマをおいた曲。 マークザイン(ザインの意味は「存在」)の登場回に流れたのは偶然なのか意図的なのか…。 前の二曲に劣らない良曲である。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] カラオケで原キーを歌いきった後のやりきった感が凄い -- 名無しさん (2013-08-02 16 53 17) 激しい音階移動、広い使用音域、難解なリズム、連発される高音と、アホみたいに難しい曲。完璧に歌いきれる人はすごい -- 名無しさん (2014-02-19 09 32 22) ココア☆ソーダ☆クエン酸 -- 名無しさん (2014-04-12 20 38 33) Separationは若干コブシ効かせたら歌いやすい。 Shangri-Laha -- 名無しさん (2015-03-13 19 52 12) ↑ミス Shangri-Laは原曲キーだと喉が逝く。 -- 名無しさん (2015-03-13 19 54 03) この曲がなければ今の自分はいなかった。 -- 名無しさん (2015-10-26 12 22 14) Proofは隠れた名曲 -- 名無しさん (2015-11-06 11 29 57) 中島みゆきさんが歌っても良い感じだろうし、聞いてみたい気がするなぁ。 -- 名無しさん (2016-03-24 18 46 27) 「空想にまみれた」が何度聞いても下品な風に聞き違えてしまう -- 名無しさん (2017-08-14 09 24 42) ↑そう聴こえるように狙ってるのかも -- 名無しさん (2017-09-21 20 10 44) 日焼けは恐ろしや… 僕 ら は 目 指 し た -- 名無しさん (2017-09-21 20 20 21) 劇場版のタイトルがHEAVEN AND EARTHで略すとHAE=蝿だしエクソダスなんてそのまんまエ糞出すだし 決して糞アニメじゃないどころか神アニメなのに狙っているのか -- 名無しさん (2018-10-01 11 48 30) ↑神アニメだから、オシリスとホルスの親子神に祝福されてるんだろw -- 名無しさん (2019-08-25 07 55 43) 夢でkiss kiss kiss kiss kiss kiss -- 名無しさん (2022-08-03 21 11 59) 名前 コメント
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原曲・電気グルーヴ 作詞・電気グルーヴ、作曲・電気グルーヴ,BEBU SILVETTI テクノグループ・電気グルーヴが1997年に発表した楽曲。 リメイクverの「Shangri-La (Y.Sunahara 2009 Remodel)」はTVアニメ「空中ブランコ」ED曲に使用された。 【登録タグ 1997年の楽曲 2009年の楽曲 J-POP アニソン 空中ブランコ 電気グルーヴ】 カバーした声優 入野自由 小林ゆう
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愛を捧げよ ~the secret Shangri-la~ 愛を捧げよ ~the secret Shangri-la~ アーティスト HE★VENS 発売日 2019年4月3日 レーベル キングレコード CDデイリー最高順位 2位(2019年4月3日) 週間最高順位 4位(2019年4月9日) 月間最高順位 10位(2019年4月) 年間最高順位 47位(2019年) 初動総合売上 8359 累計総合売上 39431 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 愛を捧げよ ~the secret Shangri-la~ うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム 挿入歌 2 GIRA×2★SEVEN CD/総合ランキング 週 月日 CDシングル 総合シングル 順位 週/月間枚数 累計枚数 順位 週/月間枚数 累計枚数 1 4/9 3 7470 7470 4 8359 8359 2 4/16 7 1144 8614 11 1144 9503 3 4/23 17 456 9070 456 9959 4 4/30 342 9412 342 10301 2019年4月 8 9412 9412 10 10301 10301 5 5/7 230 9642 230 10531 6 5/14 137 9779 137 10668 - 2273 12074 7 6/11 252 10031 252 10920 8 6/18 5 1298 11329 7 3438 15764 9 6/25 12 1307 12636 9 4152 19915 10 7/2 15 1262 13898 12 3519 23434 2019年6月 17 4119 13898 13 12766 23434 11 7/9 10 1296 15194 7 3319 26753 12 7/16 18 1150 16344 18 2589 29342 13 7/23 913 17257 26 1874 31215 14 7/30 677 17934 677 31892 15 8/6 553 18487 33 553 32445 2019年7月 29 4589 18487 36 6612 30046 16 8/13 636 19123 636 33081 17 8/20 511 19634 511 33592 18 8/27 495 20129 495 34087 19 9/3 498 20627 498 34585 2019年8月 42 2140 20627 53 2140 33625 20 9/10 284 20911 284 34869 21 9/17 207 21118 207 35076 22 12/31 348 21466 348 35424 23 20/1/7 147 21613 147 35571 2019年12月 495 21613 74 495 35571 - 19Y 4355 39431 配信ランキング 愛を捧げよ ~the secret Shangri-la~ 週 月日 デジタルシングル 順位 週/月間DL数 累計DL数 - - 2796 2796 2 6/18 14 2687 5483 3 6/25 10 3577 9060 4 7/2 13 2754 11814 2019年6月 11 11814 11814 5 7/9 16 2535 14349 6 7/16 1869 16218 7 7/23 1222 17440 GIRA×2★SEVEN 週 月日 デジタルシングル 総合シングル 順位 週/月間DL数 累計DL数 順位 週/月間枚数 累計枚数 - - 2885 2885 1176 1176 2 6/18 15 2601 5486 19 1041 2217 3 6/25 11 3450 8936 22 1402 3619 4 7/2 11 2823 11759 1130 4748 2019年6月 12 8874 11759 35 3572 4748 5 7/9 18 2449 14208 27 995 5743 6 7/16 1684 15892 43 674 6416 関連CD ウルトラブラスト FLY TO THE FUTURE 不滅のインフェルノ アンセム フォー ジ エンジェル アンコール
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『shangri-la』@wiki こちらはCGIゲーム『Blind Justice』を元にしたAPHなりきりのゲームサイト『shangri-la』のデータベースです。 編集、追加、整理は誰でも自由に出来ます。 規約はshangri-la様のものに準じます。 Blind Justiceご本家様wiki http //www13.atwiki.jp/blindjustice/ ただし改造してあるので少々異なる点などをこのwikiにて。 新しいページを作る場合について 雛形のページがありますのでそちらを使って編集してください。 ペットページ、タマゴページの雛形も各自ありますのでそちらで。 コメントについて コメントしてくださる方はキャラにてコメントをお願いいたします。 なお、ページ内に反映されたコメントの場合、コメントアウトする場合があります。 ご了承ください。 メニュー 検索 and or (wiki内検索) 名前 コメント すべてのコメントを見る 小見出し 中見出し 大見出し トップページ2 メニュー2 @wikiの編集についていろいろ載ってます。
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Shangri-La ◆yX/9K6uV4E ――――愚かでいいのだろう 見渡す夢の痕 さよなら 蒼き日々よ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「ふう…………」 虫の声すらしない夜が深まった街を姫川友紀は独りで歩いていた。 散々走り回った末の疲労回復に、大分時間を取ってしまった。 ゆっくりと身体を休めていたはずなのに、未だに胸がバクバクと音を立てている気がする。 それなのに、何処までも頭は醒め切っていたのが不思議だった。 人を殺した、というのに。 それも、少しの間でも会話をした仲間を。 この手で撃ち殺した。どうにもならなかったから。 そんな言い訳にもならない言い訳をして。 姫川友紀は引き金を引いていた。 その後は、人ではないモノになってしまう茜を置いて、まるで逃げ去るようにその場から離れていた。 適当な民家に入り込んで、一息をついて、身体を休めて。 濡れきった服と下着を脱いで、またその家で着替えた。 動きやすく、また目立たないような色合いの服と男物のキャップを着込んだ。 わざわざ帽子をかぶったのは、きっと自分の目を見て欲しくなかったから。 また、誰か……藍子と目を合わせたくなったから。 多分そういう事だ。そういう事にしようと思った。 (派手に逃げ回ったなぁ……) 友紀は銃弾を補充しながら、現在地を確認する。 街の北部、役場の近くにいることを確認すると、自分がどれだけに我武者羅に撒こうとしていたかが解った。 思わずため息をつきたくなるが、気にしすぎてもよくない。 改めて何処に行こうかを友紀は思案し始める。 (居そうなのはやっぱり学校か病院か……まだ行ってない所だと遊園地だけれども……) そんなに何箇所も回っている余裕はない。 だからこそ、居る場所を狙うしかない。 よしと気合を入れて。歩き始めると。 (…………ん?) 視界の先に見える人影。 ひょこひょこと動く、二つに結ばれた髪。 見たことも無い人が、思いつめたように佇んでいた。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 何度、何度。 こういう思いをしていくのだろう。 何度、何度。 こういう哀しみを感じていくのだろう。 けれど、わたしは、それを一つ一つ受け止めていかなきゃ、いけない。 いけないのでしょう。 「……………………智香ちゃん」 ねぇ、智香ちゃん。 きっと、そういう事……なんだよね。 ……とも……か……ちゃん。 けど、けれど……ねぇ……どうして。 ……言葉を失ってしまう。 わたし――――緒方智絵里の親友はどうしてこんな風に、なっているの……? 「とも……か……ちゃん」 ダメ、泣いちゃいけない。 泣いちゃ……いけないんです。 泣いちゃもう二度と此処から動けなくなる気がしたから。 わたしが智香ちゃんを見つけたのは本当に偶然だった。 温泉から出て、偶然山を下る道を見つけて。 そして、街に向かって降りて。 4回目の放送を聴いて。 そうして、ほんの少しだけ休憩しようかなと思って。 扉が空いた一軒家があって。 警戒しながら入ったら。 智香ちゃんの変わり果てた姿がありました。 わたしは彼女の姿を見た瞬間、口を抑えてしまいました。 酷い、酷すぎる……そうとしかいえない。 どうして彼女が、此処まで苛められないといけないの? その姿はまるで罪人を断罪するかのように、身体に鋲を打たれて。 そして、ギロチンにかかったかのように、首を断ち切られていた。 智香ちゃんの顔は無念の表情に染まっていて……あぁ……もう……もう。 ……これが、これが、罰なの? わたし達が唆されて、殺し合いをしようとして。 沢山の人達を、爆弾で殺そうとした罰なの? こんな風になって、まるで尊厳を奪われて死ぬようなのが。 わたし達がしてしまった罰? 「…………智香ちゃん、満足に……ううん、そんな訳がない」 満足に逝けた訳がなかった。 そんなわけがないもん。 だって、智香ちゃんは誰かを応援し続けるのが夢で。 叶えたいと願っていたはずなのに。 それでも、彼女は殺し合いをしてしまったのでしょう。 そして……此処で逝った。 望まぬ死、望まぬ終わりを………… 「――――――」 わたしは、やっぱり涙を流していた。 そして、彼女の手を握り続けていた。 首の繋がれてない胴体の手を。 それでも、なお。 なお、握り続けていました。 祈り続けるように、目を閉じて どれ位、握り続けていたでしょうか。 解らないけど。 「――――智香ちゃん」 わたしの涙が、止まった頃に。 わたしはゆっくり目を開けた。 そこにあったのは、もう哀しみじゃなかった。 これは、罰なのかもしれない。 わたしや、わたし達五人への。 もしかしたら、智香ちゃんの姿を見て。 相応しい末路だと指を刺して、嘲笑う人がいるかもしれない。 けど、けれど! 罰だとしても、わたしはそれを受けいれて。 それでも、なお! 「智香ちゃん、応援――――受け取りました」 緒方智絵里が知る、アイドル――若林智香はきっと誰にも応援する子だと思うから。 わたしは彼女がきっと応援してくれていたと信じて。 だから 「……立派な、アイドルでした。そんな智香ちゃんが、大好き」 貴方はアイドルだったって。 わたしだけでも信じる。 わたしだけでも思うから。 そして、 「だから、わたしも貴方のように……なるからね」 貴方の夢を。 わたしが継げるように頑張るから。 皆を応援するって夢を。 わたしが何時までも。 何処までも。 うん、叶えてみせます。 「……応援受け取ったから、いくね」 そうして、わたしは智香ちゃんが眠る家から、出ようとする。 手首には、智香ちゃんの髪を結んでいたリボンを結んで。 ――――ファイトだよっ! そんな声が聞こえたから。 だからわたしも笑って、こう応えるんです 「うん、ちえり、ふぁいと! です!」 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ そうして暫く歩いてみると、町役場にわたしは辿り着いていました。 けれどそこは、誰がどう見たって火災現場で。幸い雨で火は消えているけれども、あちらこちら焼けているのが見える。 そして、そこにあった一人の遺体が、わたし達の罪を証明しているようでした。 全身を銃弾で撃ち抜かれて血まみれであった遺体が。 それを見た瞬間、理解してしまった。 ああ、きっとわたし達の仲間が殺してしまった遺体だと。 わたし達に支給された爆弾が引き起こした遺体だと、理解してしまったんです。 燃えてしまっていた入り口、煤けた廊下。 こんなの、あの爆弾に決まってる。 そうして、爆弾で追いつめられた少女は、きっとこの倉庫まで逃げて、でも逃げ切れずに……。 まるで、わたし達の罪だといわんばかりに。 全身から血を流して、死んでいたのです。 「…………」 胸が、痛い。 これが、これがわたし達が、わたし達五人がしてしまった罪の証。 沢山の命を奪っているであろう爆弾が作り出した、罪の証だった。 わたし達が、身勝手に殺した命が、そこにあり続けて。 わたしは、胸を押さえるしか出来ませんでした。 「ごめんなさい……」 こんな事が許しにならないのはわかっています。 けれど謝る事しか、わたしには出来ませんでした。 ああ、これを、この罪をわたしは受け止めていかなければ、ならない。 わたしがしたことではないけど、わたしは殺した事がなくても。 それでも、沢山の命を踏みにじろうとした罪を。 わたしは受け止めなきゃいけない。 どんなに苦しくても、辛くても。 哀しみを幸せに変える為に。 誰でもない、わたしが、受け止めるしかないのだから。 「……何が御免なの?」 「えっ?」 突然話しかかれて、わたしは慌てて振り向く。 そこに居たのは、キャップを被った長髪の人。 わたしが居る倉庫に入ってきたようでした。 けれど、話したことないけど、わたしはこの人を見たことがある。 有名なアイドルだから。 「姫川友紀さん……?」 「ん……、えっと」 「緒方智絵里……です」 「そう……で、こんな所でどうしたの?」 けれど、少し違和感がある。 この人、こんなぴりぴりした感じの人だろうか。 もっと快活な人だと……思ったけれども。 「いえ……歩いていたら遺体を見つけて」 「そう……」 「でも……」 わたしは、罪の告白をしようとしました。 これはわたしの罪じゃないけれど。 わたし達がしてしまった事には違いないから。 「これは、わたしの……わたし達の『罪の証』だと思います」 「えっ」 「わたし達がしてしまった罪の……『証』」 そう、懺悔する様に呟いた。 悔やむようにわたしは目をつぶって。 「そう……なら…………」 その瞬間、ヒヤッとしたものを感じた。 何度も、何度も感じた嫌な感覚。 だからわたしは、後ろに飛び去った。 わたしはこの感覚を知っていたから。 「……悪役、敵なら……容赦はしないよ」 その瞬間、耳を劈く音……銃声。 わたしが感じた感覚は、殺意。 慌てて、友紀さんの方向を向くと拳銃を向けて此方を睨んでいました。 わたしは突然のことに驚きながらも、動きながら、的を絞らせないようにするので精一杯でした。 「待って……くださいっ! わたしはもうその役割から降りました!」 悪役、敵。 何を指しているのか、察する事ができました。 自分がそうだったからこそ、直ぐに。 つまり、ちひろさんから唆されてアイドルを殺すことを目的とした役割という事に。 けれど、わたしはもうその役割から降りた。 だから、それを告げました でも 「……だから?」 「えっ?」 「一度はその立場で、殺そうとしたんでしょ? アイドルを。 誰かを」 「……そ、それは」 「今更それを取り繕って……何を為すの? そんな人の言葉なんて詭弁だよ……正しくなんて、ないよ」 「……っ!」 わたしは一度でも、殺そうとした。 自分の意志で、アイドルを。 それは紛れもない事実で どうにも変わらない現実でした。 そんな人が語る言葉は、夢は何でしょう? ……わたしは、答えられずにいて。 「だから、あたしは仲間を救う為に、貴方を、『悪役』を撃つ。 あたしは……そのために『悪役』になったんだから」 そういった友紀さんの目は見えなかったけど、言葉からは強い意志を感じる。 ……あぁ、この人は、わたしと逆だ。 わたしは悪役を降りて、この人はアイドルを降りたんだ。 理由は……何となく解る。 「仲間を護る為に……ですか?……そんなの……」 「あたしにとっては、そんなのじゃないんだよ!」 「けれど、それで、殺すなんて、絶対、絶対、ダメですっ!」 「ダメでもやるんだよ」 わたしは身を伏せながら、倉庫にある備品の陰に隠れて、彼女と言葉を交わす。 友紀さんの言葉はまるで、自分に言い聞かすようだった。 でも、そんなの、納得が出来るわけがない。 「ねぇ、そうやって、殺していったんでしょ。突然死んでしまったあの子のように、何もかも奪っていたんでしょ」 「……そ、それは」 「それが、悪役で。ねぇ、そんな貴方に奪った貴方に、何が言えるの」 「……ぅ」 それが、悪役になってしまった私の罪と罰なのでしょうか。 こんなに重くて、苦しい。 けれど 「友紀さん……貴方の『夢』は何ですか?」 「……『夢』?」 「わたしには、『夢』があります」 それはあの時、人魚姫に答えた夢。 わたしの、叶わせなきゃいけない夢。 わたしが叶えたい夢。 「心に温かい太陽を、ヒーローのように、哀しい夢を断ち切り、皆に応援される幸せな夢を、叶えるんです」 「…………」 「そして、大好きな人をハッピーエンドに連れて行くんです……」 それが、わたしの夢。 叶えるべき夢。 けれど 「それが貴方の夢?」 「わたしが色んな人が受け継いで、そして叶えたい夢で……」 「……じゃ……ないんだよ」 友紀さんが呻くように呟く声が聞こえる。 なんだろうと、わたしが耳を傾けようとした瞬間。 「それじゃあ、意味ないんだよ!」 力強く、叫ばれた言葉。 心の底から出た強い感情でした。 「死んだ人の夢を受け継いで……?……冗談じゃない。 美羽の、夕美の、藍子の夢はあの子達だけの夢だ」 矢口美羽、相葉夕美、高森藍子。 友紀さんの仲間達でした。 どの人も、人気のアイドルで。 夢に向かって進んでいるアイドルのはずでした。 「あの子達が、自分の力で叶えなきゃ、あの子達の『正義(やりかた)』で、叶えなきゃ、意味がない! 他人の夢を、他人が叶える事なんて、出来やしないよ!」 その言葉は、わたしに、強く、刺さりました。 何も、返すことが出来ないぐらい。 南条光が、ナターリアが、若林智香が、五十嵐響子が望んだ夢は本来彼女達が叶えなきゃいけない夢でした。 それをわたしが、欲張って叶えようとして。 そんな夢は叶うことができるの? 答えることが、できませんでした。 「今なら言える……あたし達が、四人で何処までも、輝いて、夢を掴もうとした……あたし達のフラワーズが……」 フラワーズ。 沢山の人をとりこにして、魅了して。 何処までも、何時までも輝いたアイドルグループ。 「其処が、わたし達にとって楽園だったんだよ」 それが、彼女にとって夢をかなえる為の楽園だったという。 「それを、その夢を護る為に……私は悪役になる。ねぇ、緒方智絵里。貴方の夢は誰かを犠牲にして、叶える夢なの?」 「ぇ……」 「貴方にかかっている命は、一つじゃない」 そして、わたしは放送を思い出す。 脅されたあの言葉を。 わたしの命は一つじゃない。 プロデューサーの命がかかっている事を。 解っている。 解ってます。 わたしが夢を叶えようとする過程で。 もしかしたら、大切な人の命を失うかもしれない。 「……いつかは大人にならなきゃ、いけない。汚れていって、大切なものを踏み台にして、無くしてから気付いて……でも、それでも」 「っー……」 「あたしは失いたくなんて、ない。だから、夢とかなんていい。 ただ、あたしは、あの子達を、あの子達の夢を護る為に、大人になる」 大人。 何かを捨てて、何かを犠牲にして。 何かを諦めて、何かに苦しんで。 そんなので、夢を捨てるなら、わたしは―――― 「違う!」 叫んでいた。 姿を晒していた。 「そんな風に、決め付けて。誰かに押し付けて、自分を捨てるなら、 夢を諦めるなら、何かも……諦めるなら!」 わたしは。 わたしは……! いつまでも 「大人になんかならない! 子供のままで、いたい!」 だって 「そんなの……独りきりになっちゃうだけじゃないですか……!」 そして、銃弾が放たれました。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「逃げられた……かな」 これが、経験かなと友紀は独り愚痴る。 最初の一撃が外されたのもそう。 そして、二発目も外されたもそう。 緒方智絵里が悪役として行動した上の慣れに、惑わされた。 見た目によらず、鉄火場慣れしていたのはちょっと意外だった。 それだけ、此処まで生き残った『悪役』の経験の差なのだろう。 装備で勝っても、それで逃げられるとは。 (もっと経験を積まないと……) 倉庫に追い詰めて、地の利が有ると思ったのがそもそもの間違いだった。 物陰に隠れて、現れた瞬間撃とうとした。 だが、その時智絵里が思いっきり投げてきたものに、身体が反応してしまう。 結果として銃弾はあらぬところに行き、智絵里は倉庫の窓から逃げた。 投擲されたものは、何てことないただの支給品のペットボトルに入った水でしかない。 「うん……」 無駄に会話を引き伸ばしたのもよくなかった。 だから、次は迷わず撃とう。 経験はした。もう二度と負けない。 一先ず、此処から早く出よう。 銃声を鳴らしてしまった分、長居は危険だから。 「独りか……」 夜道を歩きながら、友紀は呟いた。 智絵里の言葉が頭のなかに、まだ響いている。 独りきりという言葉がずっと、ずっと。 大切な仲間を護る為に、姫川友紀は独りになったのだろうか。 仲間から離れ、独り戦う事が、哀しいのだろうか。 けれど、それでも。 「護りたい、世界が、楽園があるから」 護りたい世界が有るから、もう止まることなんて、出来ない。 それが友紀の覚悟なのだから。 【G-4/市街/二日目 黎明】 【姫川友紀】 【装備:特殊警棒、S W M360J(SAKURA)(3/5)、S W M360J(SAKURA)(5/5)、防弾防刃チョッキ、ベルト】 【所持品:基本支給品一式×1、電動ドライバーとドライバービットセット(プラス、マイナス、ドリル)、 .38スペシャル弾×38、彼女が仕入れた装備、カードキー】 【状態:疲労、しかし疲労の割に冴える醒めきった頭、ずぶ濡れ】 【思考・行動】 基本方針:FLOWERSの為に、覚悟を決め、なんだって、する。 0:『絶望』と向き合うのはあたしだ。 1:“悪役”としてFLOWERSとプロデューサーを救う。 2:助ける命と引き換えに誰かを殺す。出来る限りそれは“悪役”を狙う。 3:まずはこの近くにいるはずの十時愛梨を探す。 4:学校、または総合病院に向かう。 5:緒方智絵里も狙う。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「はぁ……はぁ……」 わたしは息を切らして、闇雲に逃げていた。 逃げたくなかったのに。 逃げちゃいけなかったのに。 でも、わたしの言葉は、きっと、彼女に届かない。 何も、言い返せなかった。 まるで正論のように響いて。 わたしは押し黙るしかできなかった。 間違いだったのでしょううか、わたしのしようとしたことは。 「ううん……そんなことはないよ」 違う、それは絶対にない。 響子ちゃんが望んだ夢を間違いなんていう訳がない。 わたしが、叶えなきゃいけないんだ。 そんな大切な夢だから。 「友紀さん……仲間を護る為に悪役になるなんて、やっぱり可笑しいよ、哀しいよ」 友紀さんが望んだ事は、きっと有る意味正しいのだろう。 けど、わたしはそれを受け入れる事なんて、出来ない。 友紀さん……幸せそうにみえなかったから。 「うん、わたしは……誰かの夢を応援する……けど、それは『夢』は祝福されて、笑顔で、幸せで叶わなきゃ、意味がないんです」 夢はそういうものだから。 だから! 「その為には、貴方を止めます。この島に『悪役』なんていらないんです。 この島にいるのは――――」 そう、悪役なんて要らない。 わたしの夢をかなえるためには、きっと。 誰もが苦しんで、誰かの命を奪うものなんていらない。 だから、この島には―― 「『アイドル』しか、居ないんですから」 アイドルしかいないんですよ。 友紀さん……貴方を、わたしの、わたし達の夢の為に、止めてみせます。 「……その為には、まず会わないと」 友紀さんを知る人物にあって、彼女の事を聞かないと。 彼女の仲間……そう、フラワーズ。 ここに居るかな……? そうやって、目の前の建物を見上げました。 ――――警察署。 居るといいのだけれど。 わたしが、わたし達が、『アイドルの皆』が夢を叶える為に。 その一歩を、踏み出しました。 【G-5 警察署前/一日目 黎明】 【緒方智絵里】 【装備:アイスピック ニューナンブM60(4/5) ピンクの傘】 【所持品:基本支給品一式×1(水が欠けてる)、ストロベリー・ボム×16】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:心に温かい太陽を、ヒーローのように、哀しい夢を断ち切り、皆に応援される幸せな夢に。 1:他のアイドルと出会い、『夢』を形にしていく。 2:大好きな人を、ハッピーエンドに連れて行く。 3:姫川友紀を止める。 その為に姫川友紀のことを聞く。 前:彼女たちのかつて、そして現在のサーティーナイン 投下順に読む 次:空から降る一億の星 前:Anemone heart 時系列順に読む 次:彼女たちが生きてこそと知るクラッシュフォーティー 前:雨に唄えば 緒方智絵里 次:永遠フレンズ 前:彼女たちがそれを選んだサーティエイトスペシャル 姫川友紀 次:かけがえのない想いと引き換えに ▲上へ戻る
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アーティスト:電気グルーヴ レベル:1 地声最高音:mid2G#(何処へも何処までも、あの頃のように) 電気グルーヴの8枚目のシングルにして代表曲。NHK-FMラジオ番組『ミュージックスクエア』のエンディングテーマや、日産自動車「テラノ」のCMソングなどに起用され、ご存知の方も多い筈。 レベル1ながらキーは高めで、mid2F以上の音階が殆どのフレーズに含まれている。注意したいのはやはり最高音のフレーズか。mid2G#が連続して登場するため高く感じやすい。その前にある低音もしっかり外さないようにしたい。 また、「キスキスキス キスキスキス」の音程にも要注意。太字の箇所は半音上がるため間違えやすい。音源だと分かりにくいため、しっかりカラオケで音程バーを確認しよう。
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アーティスト:電気グルーヴ レベル:1 登場回数:1(レギュラー版第39回) 挑戦結果 浅岡雄也:成功(レギュラー版第39回)